どうしてストレスがたまるの?
にゃんこはストレスに弱い
もともと野生動物だったにゃんこ。
最初から室内飼いならよいのですが。
屋外の楽しさを知ってしまっているにゃんこを室内飼いにする場合は、ストレスがたまります。
屋外に出なくても満足して暮らせるように飼い主さんが十分遊んだり、かまったりしてあげることが大切です。
飼い主さんが、にゃんこに対して「かわいそう」「ごめんね」などと感じていることも敏感に察するので、さらにストレスを感じてしまいます。
にゃんこは、聴覚がすぐれているので、大きな音や大声、子どもの泣き声などが苦手です。
近くで大きな音をたてたりすることもストレスになります。
にゃんこは、デリケートな動物です。
原因不明の下痢やぜんそくのような呼吸など、ストレスからくる病気が多いといわれます。
にゃんこがストレスをなるべく発散できるよう、十分注意してあげましょう。

人や他の動物との関係
子にゃんこのころに覚えたことは、オトナになっても忘れないと言われます。
にゃんこは小さいころから人間とのスキンシップを上手にとっていくことで、お互いの信頼関係が生まれ、人間社会のなかでうまく暮らしていけるようになります。人間と十分にコミュニケーションしているにゃんこは、表情が豊かで性格もおおらかなことが多いようです。
人間にあまりかまってもらえないと、人間嫌いになったり、なかには自閉症気味になることもあります。
とくに新しく手のかかる子にゃんこが家にやってきたりすると、前からいるにゃんこはそ知らぬ顔をしているようでも、心の中は不安な気持ちでいっぱいです。
食欲不振になったり、いじけて部屋に閉じこもることもあります。
なかにはぷいと家を出てしまうことも。
にゃんこは、意外と嫉妬深く、独占欲が強いのです。
新しいにゃんこが来たときは、前からいるにゃんこをより気遣ってあげましょう。
何匹飼っていたとしても、愛情が偏らないようにしたいものです。

にゃんこの環境の変化
「猫は家につく」といわれるように、にゃんこにとって一番幸せなのは、安心できる自分のテリトリーで暮らすことです。
飼い主が留守をするときには、にゃんこをホテルなどに預けずになるべく自宅におき、食事やトイレの世話をする人を頼んで来てもらうようにしたいものです。
にゃんこは、部屋の模様替えにも敏感です。
お気に入りだったカーテンが取り払われたり、家具の配置がちよっと変わっただけでも、食欲不振になったり、体調を崩すことがあります。
さらに家の引越しは、大きなストレスになります。
にゃんこは自分のテリトリー以外のところにいくと、とても不安になるからです。
にゃんこの不安な気持ちを理解して、やさしく付き合ってあげましょう。

にゃんこの食事の変化
では、食事の変化にも敏感です。
いつも食べているキャットフードを変える場合も、急に切り替えないよう注意しましょう。
銘柄を変えると、味やにおい、食感が違うので、食べなくなったり、消化不良を起こして嘔吐や下痢をすることもあります。
いままで食べていたフードの中に新しいフードを少しずつ混ぜて食べ方を見ながら、10日くらいかけてゆっくり変えていくとよいでしょう。
食事の場所が変わるなど、ほんの小さなことで食べなくなるので注意が必要です。

にゃんこを肥満にしていませんか?
よくおやつをあげている
ほしがるままにおやつをあげていませんか。
おやつはあくまでも嗜好品です。
おやつを食べ過ぎると、栄養バランスがとれているはずのふだんのゴハンが、カロリーオーバーになってしまいます。

人間と同じ食べ物をあげている。
自分たちが食べているものと同じ食べ物をあげていませんか。
人間がふだん食べている物はにゃんこにとっては塩分やスパイス、糖分などが多すぎて、栄養が偏ってしまいます。

コミュニケーション不足
毎日にゃんこの相手をしてあげてますか。
飼い主がかまってくれないと、にゃんこはストレスがたまって、そのストレスを食べて紛らわすことがあります。
絆を深めるためにも毎日遊んであげて。

適度な運動ができる環境か
にゃんこの運動に広い空間は必要ありません。
にゃんこは垂直運動を好むので、狭くても高低差があったり、もぐりこめる場所があると遊び心を刺激します。
段ボール箱を重ねるだけでもOK。

にゃんこのトラウマ
●人にあげたり、捨てたりしない
にゃんこを飼うことは、家族として迎えて一緒に暮らしていくことです。
やっぱり飼えないと人間の都合で人に譲ったり、捨てたりしないでください。
新しい飼い主に飼われたとしても、トラウマとなって残ります。

●体罰はしないで
にゃんこは、人間の言葉はわかりませんが、声の調子や雰囲気で、人間の話していることの意味を敏感に感じています。
噛んだ、そそうをした、言うことをきかないなど、しつけを理由に大声で怒鳴ったり、体罰を与えないでください。
にゃんこはこわがって、しつけをされることがトラウマになり、自閉症や心の病気を引き起こしてしまいます。
体の傷は、癒えても、心の傷はいつまでも残ります。

にゃんこのエネルギー代謝
にゃんこが、生きていくにはたくさんのエネルギーが必要です。
食べたフードの中から、主に脂肪、タンパク質、炭水化物がエネルギーとなります。
ストレスがたまると、エネルギー代謝の効率が落ちてしまうことがあります。
去勢手術や避妊手術を受けた場合もエネルギー代謝率が下がるようです。
にゃんこに必要なエネルギー量を確保するためには、たくさん食べさせるのではなく、ストレスを取り除いてあげて、体のエネルギー代謝の機能を正常に持っていけるようにしてあげましょう。

にゃんこの生活をよく観察しよう
にゃんこは一度太るとダイエットは大変です
にゃんこはいったん太ってしまうとダイエットが大変!
自分でゴハンの量を減らすことはしないし、摂取エネルギーを減らしてしまうと、ムダなエネルギーを使わないように運動を控えるという習性があるからです。

太らない生活習慣を心がける
太ったからといってダイエットさせるのではなく、ふだんから太らないように生活をコントロールしてあげましょう。
ほしがるままにおやつをあげたり、高カロリーの食べ物をあげるのは禁物。
毎日適度な運動をさせることも大切です。

にゃんこはストレスがたまるとどうなる?
過剰グルーミング
にゃんこは、しばしば体をなめてグルーミング(毛づくろい)をしています。
人間に遊んでもらえなかったときやいたずらして叱られたときなど、興奮したり、動揺してストレスを感じると、動揺した気持ちを抑えるためにグルーミングを始めることがあります。
しかし、ストレスを強く感じているときには、毛が抜けてしまうような過度なグルーミングをすることがあります。
過剰グルーミング (心因性脱毛)は、にゃんこがSOSを発しているのです。
ほおっておくと食欲不振から体重の減少を起こすこともあります。
なんとかストレスの原因を見つけて、取り除いてあげるのが回復の方法です。

攻撃的になる。
にゃんこの社会性は、幼児期に親やきょうだいなどと暮らすことで身につきます。
人間を攻んだり、攻撃するのは、早い時期から母親やきょうだいと離れて育てられたにゃんこに多く見られます。
小さいころにじゃれあって育っていないので、咬み加減がわからないのです。
でも飼い主としては、いつ攻撃されるかわからないので不安です。
にゃんこが噛みついたら、「噛んだらら痛い!」と繰り返し教えます。
叱るべきときはきちんと叱って、いけないことを教えることが大切です。
毎日の生活では、にゃんこになるべく話しかけ、嫌がらない程度にグルーミングしてみます。
少しずつの積み重ねが、攻撃性をやわらげることにつながるでしょう。

耳の向きが後ろ。
ピクピク動かしたり、ピンと立てたり、前後に動かしたり。
にゃんこは、耳を自在に動かすことができます。
満足しているときは前に向いていますが、怒っているときは、耳がピンと立って後ろ気味に向きます。
身を守るときは、耳を後ろ側に引いています。
飼い主に叱られたりするときは、耳を伏せ気味にします。
また恐怖感を抱いているときや相手に攻撃するときなどは、耳を後ろ側に伏せた状態になります。
耳の位置や微妙な動きの変化を見て、にゃんこの不安な気持ちを読み取ってあげましょう。

トイレ以外で用を足す
にゃんこは本当はきれい好き。
にゃんこが覚えているはずのトイレを使わずに、部屋の中におしっこをしたりすることがあります。
まず原因として考えられるのは、トイレの汚れです。
にゃんこはきれい好きなので、トイレが掃除されず汚れたままの状態だと、トイレ以外の場所で用を足します。
長時間の外出などで、掃除できないときは、トイレを余分に用意するとよいでしょう。
またトイレの数は、にゃんこの数より多めに用意して、置き場所は、移動しないようにしましょう。
病気でもないのに、ふとんや家具などにオシッコするようだったら、原因はにゃんこの心の中にあるはず。
家族やペットが増えたなどの生活の変化が原因のことも。
飼い主さんの関心を自分に向けたいという、にゃんこの意思表示に答えてあげましょう。

何処でも爪をとぐ。
爪をとぐのは、にゃんこの習性です。
しつけでやめさせることは不可能です。
ねこ科の野生動物、ヒョウも木の幹で爪をとぎます。
爪を整えるためだけでなく、自分の存在を示すマーキング行動でもあるともあるといわれます。
そのため爪とぎの場所は、目立つ場所を好みます。
室内で爪とぎの被害に合わないためには、予防対策を。
まず、にゃんこが気に入る爪とぎを用意してあげましょう。
最近の爪とぎは、ダンボール製やじゅうたん素材、木製のものなど種類が豊富です。
にゃんこがよく爪をといでいる場所の素材に近いものを選んで、用意するのも一法です。
大きさだけでなく、置き場所も考えて選びます。
にゃんこが気に入りそうな爪とぎが用意できたら、まずにゃんこの足などをこすりつけて、においをつけるとよいでしょう。

尿マーキング
当独で行動するにゃんこは、狩りのときに他のにゃんこと顔を合わせるこを嫌います。
そのため縄張りで自分の存在を誇示するためにマーキングを残します。
爪とぎもマーキングのひとつです。
尿マーキングは、スプレーと呼ばれます。
室内飼いのにゃんこは、立ったまましっぽをふるわせながら、家具やカーテンなどに少量の尿を吹き付けます。
トイレ以外の場所で排泄をするのとはちがいます。
去勢や不妊手術をしてあってもマーキングがなくならない場合は、ストレスや不安が原因かも。
ストレスを軽減してあげましょう。

にゃんこの感染症
ストレスを避けた生活をすることは、にゃんこにとっても健康維持にとても重要です。
糖尿病やガンだけでなく、感染症の原因もストレスとは無縁ではないと言われます。
たとえば、猫ウイルス性鼻気管支炎を起こすヘルペスウイルスは、一度回復してもにゃんこのからだの中に潜んでいて、ストレスが高まったりして免疫力が低下すると、再び発症することがあります。
ストレスを避けた生活が、にゃんこの感染症や病気を防ぐ秘訣です。

どうすればいいの? マッサージ
にゃんこはマッサージ好き!
マッサージは、にゃんこにも快い刺激になります。
だからマッサージをするときは、ネコとの絆を深める大切なスキンシップタイムです。
なでたり、押したり、もんだりしていくうちに、にゃんこもあなたも癒されます。

ストローク
指をコームにみたて、つめをたてず指の腹で軽くなでます。
首から背中へ、肩から腕へ。
最初はゆっくり、だんだん速くしていきます。

Tタッチ
指で小さな円を描くように優しくゆっくり押す運動を繰り返し、にゃんこの体全体に軽くさするようにマッサージをします。

目の上
目の上にある骨のくぼみの内側もリラックスのツボです。
両手の親指をツボにあて円を描くようにマッサージしてあげると緊張がほぐれます。

にゃんこの指圧
指圧するときは、にゃんこの体をあちこちさわります。
日ごろからスキンシップを続けて、さわられることが気持ちいいことを伝えておきましょう。
指圧は、にゃんこがリラックスした状態で行うことが大切です。

精神を安定させるツボ(神門(しんもん)
前足のかかとを曲げた部分のくぼみをやさしく指圧します。

耳裏の指圧
耳の付け根にあるツボは心を落ちつかせ、元気にする作用があります。
耳たぶを前方へペタンと倒すだけで刺激できます。

基本的な指圧の方法
人差し指の腹でツボをやさしく押しながら、ゆっくり5つ数えます。
そのままの状態を6秒くらいキープ。
また5まで数えながら、少しずつ力を抜いていていきます。
以上のセットを4~5回繰り返します。指圧する部分に合わせて、力は加減します。

にゃんこのピックアップ
指圧は押しますが、ひっぱることで皮膚に刺激を与える方法を「ピックアップ」とい言います。
指圧はツボを見つけることが大変ですが、ピックアップはツボをきっちりとらえなくても、できるので、より手軽にマッサージをすることができます。
ひっぱることに不安を感じるかもしれませんが、にゃんこの皮下脂肪は意外と厚くて弾力があるので、強くひっぱっても大丈夫。
背中などは5本の指でわしづかみするようにひっぱり、足や耳の後ろなど細かい部分は2~3本の指でひっぱります。

にゃんこのお灸・針治療
お灸
お灸は自然な医学として、ストレスによる疲労などに効果があるとされています。
直接皮膚にあたるものではなく、ホルダー式のものだったら、にゃんこにも使えます。
鎮痛効果のある物質が皮膚から浸透して、新陳代謝を高めます。
慣れるとにゃんこも気持ちがよさそうにします。

針治療
針治療では、にゃんこのツボを刺激することで、にゃんこの体の機能を調整して、病気を治療します。
免疫系、消化器系、呼吸器系、心臓血管系、泌尿器系、神経系などを調整したり、痛みを和らげる働きがあります。
西洋医学では、痛みは封じ込めて抑えるという考え方ですが、東洋医学の針治療では、針による刺激で血行をよくして傷みを和らげるという考え方です。
病気の診断と症状の見極めは西洋医学をベースで行い、症状を見ながら使うという形が多いようです。

にゃんこにもアロマテラピー・ホメオパシー
アロマテラピー
ストレスをためやすいにゃんこにも、アロマテラピーを試してみては。
アロマポットを置いたり、カップに入れたお湯に数滴のアロマオイルをたらすと室内に心地よい香りが広がり、にゃんこにとってもリラックス効果があります。
ラベンダーは安眠を促す媚薬に、マージョラムは神経に作用して安らかな気分に、など香りによってさまざまな効果が。
数日あけながら、1回に15分くらいで十分です。
アロマランプやアロマポットはにゃんこが触ったり、なめたりしないよう十分気をつけて。
またアロマオイルは精油のままでは刺激が強いので、絶対に地肌に直接つけないでください。
嫌がるときは、体調を悪くすることもあるので中止します。

ホメオパシー
ホメオパシーは、樹皮、種子、果実、花などの微量の天然物質を利用してつくられている治療薬を用いて、特定の症状や体のアンバランスに対して働く防御作用を刺激し、さまざまな症状を治癒させる治療法のこと。
イライラしがちな気持ちを静めるなど、にゃんこの状態に合わせたレメディーを選びます。
直接口に入れるか。少量の水や食べ物に混ぜます。

にゃんこの音楽療法・フラワーレメディー
音楽療法
最近、ペットのためのCDが発売されています。
どれもゆったりとした曲を集めたもの。
にゃんこに聴かせるのではなく、飼い主さんも一緒にリラックスすることが大切。
音楽をかけながら、マッサージすると効果が上がりそうです。

フラワーレメディ
自然の花や植物、岩清水のエネルギーなどを水に転写したエッセンスを使って、ネガティブな感情や状態などに作用して心と体のバランスをおだやかにするのが、フラワーレメディ。
副作用や習慣性がないので、人にも動物にも安心して使えるようです。
パッチフラワーレメディーは数十種類ありますが、必要なものを適量、にゃんこの飲み水や食事、おやつなどにたらして使います。

メンタルヘルス
人間と一緒に暮らすペットたち。
最近は、ペットのメンタルヘルスケアに関心が高まっています。
体の病気だけでなく、心のケアもふくむ全体を医療の対象とする「ホリステック医療」(全体観的医学)などによって、ネコのストレスを癒す治療法も増えています。