Q1

うちのネコは何でも食べて太り過ぎるくらいで、毛づやも良く元気です。
でもなぜかドライフードを食べると吐いてしまいます。
そしてすぐ別のものを欲しがります。

A1
好き嫌いの強いの感覚は不思議で、可愛さ余って憎さ百倍という言葉があります。
多分吐くぐらいドライフードが好きなのでしょう。
ネコ缶や煮干しを急にたくさん食べると吐くことは普通に見られます。
ネコの1回の食事量はネズミ1匹分だという説があるくらいで、一度にたくさん食べることはありません。
食欲があって吐くことは病気でなく反射です。
反射は体を守るためのものですが、過剰に反応したりバランスが狂ってしまえばやはり病気です。

Q2
食事はほとんどマグロとナマリの9歳のネコです。
とにかく食欲にムラがあって、1日食べないこともあります。
最近痩せてきたのではないかと思います。
心配ないでしょうか。

A2
規則正しく清く美しくというのが、だれも反対できない人の道の正しい生き方です。
ただネコに人の道を説いても大きな迷惑です。
ネコだけでなく外国人に説いても迷惑かも知れません。
お腹が空いた時に、かってにそれぞれが食べるネコみたいな文化もあります。
ネコはハンティングの獲物が小さいため一度の食事の量が少なく、お腹が空けばハンティングに出かけます。
お腹が空いた時だけに働くというシンプルな生活がネコ的生活です。
ナマリとマグロだけで9年間健康な生
活を過ごせたのが奇跡で、たぶんどこかに異常があると思います。
すぐに健康診断をお勧めします。

Q3
キウイを植えていますが、マタタビに似ていることでネコも喜んでいます。
ただ少し過激なネコで乾燥した根を与えたところ、毎日欲しがります。
中毒になったのでしょうか。

A3
キュウイはマタタビ科の植物で、多分マタタビと同じマタタビラクトンやアクチニジンが含まれているのでしょう。
マタタビといってもいろんな有効成分が含まれているらしく、今でも成分についての研究が進められています。
マタタビが好きなのはどちらかといえば雄ネコで、雌ネコも反応するのがいますが、いまいち雄ネコほどではありません。
ということは性によって反応に違いがあるということで、雌ネコのフェロモンと近い成分なのかも知れません。
マタタビには反応があっても長続きせずにすぐにあきてしまいます。
中毒にはなりません。
ネコが反応する植物としては昔からキャットニップが有名です。
なぜか和名がイヌハッカですが、和名をつけた人はよほどネコ嫌いだったのでしょうか。
いくらなんでもキャットニップが、イヌハッカというのはひどすぎます。
今はハーブの栽培が盛んになってきましたので、キャットニップも簡単に手に入ります。
栽培してはいかがですか。
マンタビほと反応はしません。

Q4
ネコにイカを食べさせたら腰が抜けると言いますが、母はネコが喜ぶので毎日サキイカを与えています。
大丈夫でしょうか。

A4
大問題です。
あなたが結婚して孫が生まれたら何をするか分かりませんよ。
好きだから毎日食べさせるという発想がよくないのです。
サキイカだから多分ビタミンB1欠乏症は起こさないでしょうし、どのくらいの量かはわかりませんが、バランスのいい食べ物ではありません。
最近困るのはイヌに好きだからといって、ビーフジャーキーを食べさせる人が多いことです。
ひどいとそれだけが食事なんていう家庭もあります。
ネコでもイヌでも、喜ぶ顔が見たいからといって、健康を損ねるような食生活をさせるのは、決して可愛がることにはなりません。

Q5
うちのネコは牛乳を飲むと必ず下痢をします。
なぜですか。

A5
牛乳はネコにとって必須の食物ではありません。
下痢をすれば与えなければよいのです。
乳糖を分解するラクターゼがネコにないから下をするということになっていますが、下痢をしないネコもいますからそれだけが原因ではないでしょう。
わからない時は、個体差で処理するのが常套です。

Q6
うちのネコは昔からアジの開きかナマリしか食べません。
大丈夫ですか。

A6
アジの開きの栄養学。
アジの開きといっても大きさ、種類もさまざまです。
標準的なサイズのマアジの開きで計算しましょう。
カロリーは196キロカロリー、タンパク質24.6%、脂肪9.7%、炭水化物0.1%です。
ネコの体重が4㎏としますと、1日4枚のアジの開きが必要です。
1枚平均150円とすると1日600円かかります。
これだけのお金をかければまだ他にも健康的な食べ物を準備してあげることができるでしょう。
確かにネコは魚の中でアジが一番好きだと言われています。
しかしアジ、カツオ、マグロは不飽和脂肪酸が多く酸化しやすい食べ物です。
酸化を防ぐビタミンEもたくさん含まれていますが、それでもたくさん食べればビタミンE欠乏症を起こしてしまいます。
ネコのビタミンE欠乏症は黄色脂肪症といい、発熱や皮下に固いしこりができ、触ると痛がります。
結論、大丈夫ではありません。

Q7
キャットフードの選び方を教えてください。

A7
大変よく聞かれる質問ですが、もっともまともな回答がむずかしい質問です。
物を選ぶにはいろんな条件があります。
ネコの好き嫌い、予算、ドライ、ウエット、年齢、健康状態などたくさんの要素があります。
また、食べ物に好奇心の強いのもネコの特徴です。
いろんなフードを試してください。
毎日の基本メニューとして与えるのに、安心できる基準はなにかというと、たった一つあるのは総合栄養食という表示だけです。
あなたのネコに合ったフードを探してみてください。

Q8
うちのネコは良いのか悪いのかキャットフードしか食べません。
心配です。

A8
キャットフードしか食べないのが心配なのではなく、キャットフードの偏食が心配です。
キャットフードの中にバランスの悪いものもあります。
良いものならそれだけでも問題ありませんが、悪いものなら問題があります。
もう一つ、キャットフードという加工食品を食べ続けて問題がないかということでしょうが、総合栄養食であれば、栄養のバランスはさほど心配ではないでしょう。
むしろ今は添加物の心配があると思います。

Q9
ドライフードを柔らかくしてあげても栄養的に問題はありませんか

A9
ドライフードの作り方は、原料を混ぜ、練り合わせ、膨らませ、乾燥させ、最後に匂いや脂肪酸などの入っ たスプレーをかけて出来上がりです。
ネコが好きな魚の内臓のエキスを使うことが多いようです。
ということは、外側、つまり皮に当たる部分が香りもよくおいしいはずで、水を加えて混ぜると味が損なわれます。
北京ダックを身と混ぜて食べるようなもので、栄養的には問題ありませんが、嗜好的には問題があります。
つまり、ネコの舌に合わないかも…ということです。

Q10
うちのネコは夫の晩酌に付き合ったためか濃い味付けが好きです。
体に毒ですか?

A10
体に毒です。
ネコの食事中の塩分は0.5%くらいです。
ところがドライフードなどは水を飲ませるためにかなり濃い味付けになっています。
若く健康なら問題もありませんが、年をとって腎臓の働きの弱っているネコには負担になります。

Q11
缶詰だけをずっと食べていたのですが、ちょっと心配なのでドライフードをまぜたところ、食べなくなってしまいました。
どうしたらドライフードを食べるようになりますか。

A11
缶詰だけでも良いものを選べば栄養的には問題ありませんが、歯の刺激や顎の発達には問題があります。
ドライでなくても歯に刺激のあるものを使えば良いのですが、そう固い食べ物があるわけではありません。
食べ物について強い信念を持っているネコは、ドライと缶詰を混ぜてグチャグチャにするなんて考えられないようです。
ドライは、ドライであって欲しいというのがネコという動物です。
しかしドライを食べなければいけない理由もしいてありません。

Q12
台所に侵入して野菜を食べます。
なぜか大根の葉やトウモロコシの葉が好きです。
野菜を食べるネコってどこかおかしいんでしょうか。

A12
ネコも野菜を食べますが、ネコが野菜と思っているものと、人の野菜とは少し違うかもしれません。
ネコに限らず肉食動物は手ごわい葉が好きなようで、稲のような葉など繊維が多く食べると痛そうなものも食べます。
しかしこれは一般的傾向であって、中には変わった葉っぱを食べるのがいます。
草の中でも人が食べてもおいしいのが野菜ですから、人と暮らしているネコにとってもおいしいのかも知れません。
繊維は必要な のですから、野菜を食べるネコは不思議でも何でもありません。

Q13
魚の料理だけでなくサラダの場合でも、私たちが食べた後のお皿の油をよくなめますが、ネコって油が好きなんですか。

A13
はい、好きです。
雑食性の人間もほんとうは油が好きです。
熱帯雨林に住む人たちは慢性的に動物食に飢えていて、昆虫でもヘビでもトカゲでもサルでも捕まえると喜んで食べます。
森の中で吹き矢を使いますが、草原とちがって水平に吹くことができないので木に住む動物を食べます。
つまりサルが一番多く鳥が少しです。
こんな暮らしをしている人たちが一番好きなのが、イワシの缶詰だそうです。
つまり油の中でも魚の油が一番おいしいんだそうです。
ネコに限らず肉を食べる動物は基本的に油、脂肪酸においしさを感じるようです。
特にネコはたくさんの脂肪を必要としていて、ドライのキャットフードはドッグフードよりずっと油っぽくなっています。

Q14
わが家のネコは変わったくせがあり、トイレの砂を食べたり、舗道のセメントを舐めたりします。
なにか不足しているのでしょうか。

A14
異嗜(いし)と言います。
ミネラル、ビタミン補給のため変なものを食べる動物がいます。
イヌやブタ、ウサギなどは糞を食べますが糞の中の栄養分を必要としていると言われています。
ウシも塩分の補給のため鉱物質のものを舐めることがあります。ネコは今のところそのようなものは知られていません。
多分くせでしょう。

Q15
好き嫌いの多いネコで、ナマリ、ウシやニワトリのレバーが好きで毎日食べさせています。
栄養的に偏っていると思うのですが、あとは何をどのくらいあげたら良いですか。

A15
食物には足りなくても、多すぎてもいけないものがあります。
またカロリーなどは多すぎると脂肪として蓄積され、ビタミンCやB群のように水に溶けるものは尿から排泄されます。
ところがビタミンの中でもA・D・Eのように油に溶けるものは多すぎると脂肪に蓄えられます。
Eは多すぎても問題はありませんが、A、Dは過剰症という病気のもとになります。
なぜこんなことを書くかというと、レバーは微量成分に富んだ良い食べ物ですが、あくまでも少量食べるものです。
多く食べ過ぎるとビタミンでは、A、Dの過剰症を起こします。
人でも毎日食べる場合がありますが、全体量からみたらごく一部のはずです。

Q16
うちにはネコが11匹います。
煮干しを与えると3匹は全然食べず、あとの8匹は食べます。
でもそのうち6匹は頭を残します。
なぜですか。

A16
頭の味が嫌いだからです。
煮干し、しらす干し、こうなごは全部イワシです。
煮干しぐらいの大きさになると頭をはずせますが、しらす干しやたたみいわしの頭を残すネコはいないでしょう。
どうしても頭を食べさせたければ、小さないわしの干したのをつかえばいいのです。
ネコはネズミが好きだと思い込んでいますが、キャットフードに比べるとおいしくないようです。
特にネズミの頭は嫌いなようで、頭は残します。頭は骨と脳ですから確かにまずいかもしれません。

Q17
なぜかグリーンアスパラガスのゆでたのが大好きで、3本くらいはペロッと食べます。
体に悪いのではと思いそのくらいでよしていますが、まだ食べたそうな顔をするので食べさせたいのですが大丈夫でしょうか。

A17
私も大好きですが、それほど昔から食べていたものではありませんから新しい味覚でしょう。
ほうれんそうの根が好物なネコは結構いますから、あの歯ざわりが良いのでしょうか。
純粋の肉食獣のネコにとっての最大の悩みは、腸を刺激する植物繊維が足りないことです。
植物繊維が大腸にたまると動きが活発になります。
ツシマヤマネコの糞を拾ったのですが、乾燥してパサパサで、その中は長い植物繊維や毛の固まりで素手で拾っても汚くありません。
人と暮らすネコはあきらかに繊維不足もしくは毛不足です。
アスパラの二本や三本どうということはありません。
雌ネコは便秘しがちですからどんどん食べさせたらどうでしょうか。
ゆでればバターのような油や塩もさほど心配する必要はありません。
鰹節とマヨネーズなんかもどうですか。

Q18
便秘で長年苦労しています。
繊維質をとれば良いのでしょうが、野菜が嫌いです。
野菜を食べさせる方法はないでしょうか。

A18
女性とネコには便秘がつきものです。
多分食べ物のせいもあるでしょうが、日本ネコは背骨の数が一つ少ないことがあり、神経的に異常がでやすいようです。
子ネコの時の食べ物の中にカルシウムが少なければ骨が弱くなり、腰に力が入らずに排便、排尿障害がおこり便秘へと移行します。
ネコは繊維を摂りにくいことに加えて、水を飲むことが下手で特にドライなどを食べていると水分欠乏になりがちです。
野菜といってもどれも好きそうではありません。
あとは調理方法に腕をふるうしかないわけで、ネコが好きな魚のエッセンスや油類で味付けすると良いでしょう。
もちろんネコの草などを部屋の中で栽培するのもよいでしょう。