ネコの寿命は確実に延びています。
日本でも20歳以上の長寿ネコも珍しくはなくなってきています。
なぜ、ネコの寿命が延びたのでしょう?
それには、いくつか理由があります。
伝染病を予防するワクチンの開発や獣医科診療技術の向上のお陰といえるでしょう。
その他には、飼い主のネコに対する知識の向上により、適切な飼育管理と充分な栄養を与えらるようになったからということも挙げられます。
一昔前までは、ネコの知識といえば、「小型のイヌと同じだろう」程度の認識しかなかったのです。
ネコは習性、栄養要求、管理方法等がイヌとは全く異なった動物であることがわかってきたのは、つい最近のことなのです。
獣医師や、繁殖家の助言が、初めてネコを飼う人にもゆき渡るようになりました。
初めてネコを飼う方でも、しっかりとした発育と免疫力を子ネコに与えることができた結果、ネコたちは長寿を獲得することができるようになったのです。
やはり、若いころからのしっかりとした健康が長生きの基礎になるのです。
しかし、ネコが長寿になって一つ新たな問題が発生してきているのです。
それは「高齢のネコの特長、与えるべき栄養、管理方法は 一般成ネコと同じでよいのか、それとも注意すべき点が多々あるのだろうか? また、高齢のネコに多く発生する病気はどのように管理したらよいのか」という点です。
人間社会と同じようにネコの社会においても、かつて経験したことのない長寿時代を迎えようとしているのです。
率直に申しあげて、ネコの研究はイヌほどには進んでおりません。
まだまだ、わからないことがたくさんあります。
特に高齢のネコの実態はなお未知の分野です。
ただ、少しずつわかってきた部分もありますので、それらの知識を踏まえながら高齢期の具体的な管理の方法を考えてみましょう。
ネコの年齢と年齢に伴う変化
ネコの高齢期は何歳から?
その質問には簡単に答えられません。
それは、それぞれのネコの飼育されてきた環境や、どんな病気にかかったことがあるのか、食事の内容によっても異なるからです。
これは人間でも同じです。
同年齢なのに、肌もつやつやして若々しい人もいれば、実年齢以上に老けてみられる人がいるのと同じなのです。
実際、16歳の飼いネコと8歳の野良ネコとを比較したら、体の健康状態は内科的・生理的に同年齢を示したという報告もあります。
しかし、平均的なネコの年の取り方をもとに、年齢の目安を示しておくと理解しやすいでしょう。
ネコの年齢を人の年齢に換算する場合、生後1年経過したネコは人間の15歳に相当し、 2年経過すると24歳になり、その後は、1年に4歳ずつ年をとると考えてください。
よって、7年目の誕生日を迎えたネコは人の44歳、10年目の誕生日を迎えたネコは56歳に相当します。
ちなみに、人でも40歳を超えるといいろな内科的な病気になりやすくなり、健康検査もより精密な検査を受けて健康に注意を払います。
ネコも同じで7歳を過ぎたら、今まで以上に健康に注意を払わないといけないのです。
7歳を過ぎると、ネコの体にはいろいろな変化が見られます。
口の中を見ると、歯がすり減っていたり、黄色くなっていたりします。
体格が少し小さくなり、体重が減少してきている、被毛がくたびれてきている、行動パターンが変化してきたなどです。
さらに高齢化が進むと水を飲む量が増え、同時に尿 (オシッコ)の量も増加します。
そして体の筋肉も若い頃は量も張りもあったものが、次第に細く弱々しくなってきます。
目の色が変化することもあります。
もし、これらの変化が見られたならば、確実にあなたのネコは老化が進行しているといえるでしょう。
7歳以上のネコは目に見える外見の変化だけではなく、体の中も確実に衰えています。
具体的には重要な心臓、腎臓、肝臓、胃腸などの内臓が弱り、ホルモンのバランスも崩れ、免疫機能も低下してきています。
このようなネコは病気にとてもかかりやすい状態といえます。
ですから、比較的若い段階から、かかりつけの先生によく相談し、健康検査を強化して適切な飼育管理をすることが重要です。
病院で定期的な健康検査を受けさせると、まだ外見からは判断できない、潜んでいる病気が早い段階で見つかるかもしれません。
高齢のネコがかかりやすい病気はロ腔疾患、糖尿病、腎臓病、甲状腺機能亢進症、心臓疾患、巨大結腸症などです。
病気が早期に発見されると、打つ手だても多く、薬と食事管理で病気を治したり、進行を遅らせたりできます。
治療がうまくできれば、健康的に年をとることができ、質の高い生活をより長く楽しむことができます。
高齢ネコの長寿を得るための基本的な考え方は
①今現在、そのネコが何か異常か病気をもっているかをする。
②病気があるならば、その臨床症状を軽くしたり治療する。
③腎不全のような確実に進行する病気の場合は悪化のスピードを遅くする。
④最適な栄養とカロリーを与えることにより、適切な体重と健康状態を維持する。
⑤ワクチンの接種は定期的に行ない、伝染病を予防する。
高齢ネコの食事の注意
それぞれの高齢ネコによって状態は全く異なるので、すべてのネコに共通の決まりきった食餌療法はありません。
しかし、生理的. 身体的な変化や相対的に発生する頻度の高まる病気は何か、については多くの獣医師が経験的に認識しています。
ですから、そのような加齢現象にどのように対応すればよいかを考えてみます。
最近、老化の仕組みが少しずつわかってきました。老化は遺伝的に組み込まれたものだけでなく、環境や食事も関係しています。
とくに、体に活性酸素の「酸化的攻撃」があると、細胞単位で老化が進行することが解明されてきています。
酸素は生きてゆくうえでなくてはならないものですが、その酸素はとても有害なものでもあるのです。
活性酸素からの酸化的攻撃を防ぐと、健康的に加齢できるといわれています。
ネコの寿命は? (高齢とは何歳から?)
獣医師は経験からネコはイヌよりも長生きであることを知っています。
ネコはイヌに比べ、ゆっくりと加齢し、一般的にネコの平均寿命は14年 (イヌは13年)程度でしょう。
ある報告によると、ネコでは9年11カ月はかなり老齢と考えられるということです。
ネコの最高齢は35歳と記録されていますが、25年以上生存するネコはまだ少数です。
これはやはり、寿命は主として遺伝子に組み込まれている証拠とも考えられます。
それでは、高齢期に特有の病気が起こり始める年齢は何歳からでしょうか?
ネコの7歳は人間の中年(44歳)にあたります。
人間も食べものに気をつけるようになりますが、ネコも食事管理はこの頃を目安として成ネコ用から高齢期用に徐々に切り替えるのが、中年以降に起こりやすくなる代謝率低下、生理的変化、内臓の機能低下等に備えるために良いと考えられます。
加齢に伴う体の変化(ボディ・コンディション・スコア)
ネコも人間と同じで高齢になると、体重は一定でも体を構成する成分の比率が変化します。
体に含まれる水分量と除脂肪体組織量(筋肉量と骨の密度)は年齢とともに減少し、逆に体脂肪率は増加します。
例えば、赤ちゃんの体は約80%が水分ですが、成人では約60%に減少します。
さらに高齢になると血液などの体液の量も減少し、総体液量が減少すると、脱水を起こしやすく、病気を悪化させたり、治療のための薬の効果が悪くなったりします。
年を取るに従って、除脂肪体組織の量が少なくなるのに比例して基礎代謝率も低くなります。
ですから1日に必要なエネルギー量は若い頃に比較し、20%程度低下すると考えられています。
ネコも中年以降になると肥満しやすくなります。
これはカロリーを過剰に摂取した結果です。
というのは、体の活動量が減少し、基礎代謝率も低下しているにもかかわらず、食事はそれまでと同じものを同じ量だけ食べ続けることが多いため肥満になるのです。
ネコでは、6~8歳の中年期間は平均ボディ・コンディション・スコア (BCS)の高い肥満が多く見られます。
しかし、それ以上の年齢になると体重は徐々に低くなり、10歳以上では痩せたネコの割合が最も多くなります。
総体脂肪量と寿命
実験動物のマウスで研究したところ、肥満のマウスの体脂肪を減少させると、肥満のままのマウスよりも寿命が延長しました。
この研究は、栄養が寿命に関係することを示しています。
これまでにさまざまな動物種で食事管理による寿命の延長が示唆されています。
成長期の動物、成熟動物ともに、カロリーを適切に摂取すると病気に罹る率が低下したり、寿命の延長効果があるとされています。
栄養を過剰ではなく必要量だけ摂取すると、腎機能や免疫機能の改善、脂肪細胞のホルモンに対する反応性の改善、病気への抵抗力改善などができると報告されています。
このように、7歳頃までに起こる肥満を予防することが長生きにとても重要となります。
ですから7歳を目安に、それまでのフードからカロリー濃度を抑えたフードに切り替えるのがよいでしょう。
抗酸化成分
人間は果物や野菜を食べることが健康につながるといわれています。
実はこれらの食品の中には、「酸化的攻撃」から身を守る成分が多く含まれているのです。
それらの正体は何かというと、ビタミンCやカロテノイド、フラボノイドといわれる栄養成分なのです。
そしてもう一つ忘れてはならないのがa(アルファ) トコフェロール、すなわちビタミンEです。
これらは、細胞レベルで「酸化的攻撃」から身を守ります。
要するに過剰なダメージが進行するのを細胞単位で予防しより緩やかで健康な加齢をすることができるのです。
しかし、ネコは果物や野菜をみずから進んで食べることはしませんし、人間のようにビタミン剤を補給したりしません。
ですから、これらの成分が適切に配合されたフードを選んで与えることが健康で長生きにつながるのです。
加齢とネコ下部尿路疾患(FLUTD)
ネコの下部尿路疾患はよく見られる病気で、英語の頭文字をとってFLUTDと言われています。
尿路に炎症が起きて血尿が出たり、結石ができてオシッコが出にくくなったりします。
発生率はかなり老齢になると少なくなりますが、10歳以下の中年以降のネコでは高い傾向があります。
特に細菌の尿路感染症や腫瘍は中年以降のネコに多く発生するようです。
尿路にできる結石(尿石)にはいろいろな種類のものがありますが、ネコの尿石症で最も多いミネラルはマグネシウムを成分とするストルバイト尿石です。
しかし、高齢ネコにはシュウ酸カルシウム尿石が多く見られるようになります。
なぜ、シュウ酸カルシウム尿石が多くできるのかはまだよく、わかっていません。
また、若いときは尿路に細菌が感染することはまれですが、高齢ネコでは免疫や腎臓の機能が変化するため、尿路に細菌が感染しやすくなっていると考えられます。
尿路の腫瘍の発生率は低いですが、発生したら悪性上皮腫が多いと言われています。
ですから、4歳以上の大人のネコで、何らかの下部尿路疾患の徴候が出始めたら、かかりつけの獣医師に依頼し、定期的な尿検査を強化しましょう。
ネコの尿石症
尿石症は下部尿路疾患の患者の20%以上が持っているとされています。
治療しても再発するネコが多く注意の必要な病気です。
尿石症は何か別の(肝臓の病気など)隠れた病気の一つの症状として起こることが多くあります。
ですから、尿石が出たということは、何か原因となる病気が潜んでいる可能性があり、精密検査が必要となります。
加齢と腎臓の病気
腎臓は血液の中から老廃物や毒素だけを選り分けて体の外に排泄する役割を持っています。
腎臓は心臓と同じように、生まれてからずっと休みなく働いています。
ですから、大人になった時点から少しずつ緩やかに機能は衰えていきます。
しかし、通常は充分な機能的な予備があるので、多少機能が衰えても症状は表面化しません。
しかし、中年以降、何か病気をするたびに前職の予師が段階的にどんどん悪くなると考えられます。
また、ネコは肉食なので、腎臓はもともとたくさんの老廃物を処理しなければならず、普段から無理をさせていることも一つの原因であるかもしれません。
イヌに比べて、ネコの方が腎臓の病気にかかりやすいと言われています。
腎臓が充分機能しなくなると、血液中の毒素、とくにアンモニアを含む成分が蓄積してゆきます。
血液も酸性に傾き、アンモニアなどの毒素のために、とても気分が悪くなります。
気分が悪いと食欲がなくなります。
その場合、体は必要なエネルギーを補おうとして、筋肉を分解してエネルギー源とします。
こうなるとさらにアンモニアのレベルが高まります。
このような場合、毒素がこれ以上たまらないように、アンモニアの元となる食事のタンパク質の量を減らし、血液が酸性に傾かないような成分を食事の中に加えることが推奨されています。
このような食事を与えることで、ネコの気分がよくなり、食欲が戻ることもあります。
腎臓病の程度や症状の軽重は個体差がありますので、それぞれのネコにあわせた栄養療法や薬物療法を進めてゆく必要があります。
加齢と心臓の病気
心臓の病気(心不全)のネコは呼吸困難、疲労感のため食欲不振になります。
食欲不振には、他の併発の腎不全や薬剤投与の副作用も原因しています。
食欲不振が数日続くとリーンボディマス(除脂肪体組織)が減少し、悪液質を起こし、さらに状態が悪化します。心不全が起こる原因は、品種、腎疾患、内分泌疾患、犬糸状虫感染などがあげられ、肥満もその一つです。
心臓病のネコは肥満していることが多く、肥満しているだけで心不全に似た症状(運動不耐性,頻脈虚弱など)を示すことがあります。
また、肥満は心不全をさらに悪化させる要因でもあるので、肥満させないことが重要になります。
心臓病がある高齢ネコは、慢性腎不全も起こりやすくなります。
健康時には心臓から拍出された血液の大部分が腎臓に送られますが、心疾患になると腎臓が血液不足になるので腎疾患が悪化するのです。
腎疾患は高血圧症の原因となり、高血圧は心臓に負担をかけることになり、悪循環のためますます悪くなるのです。
中・高齢のネコの高血圧症は増加しているようです。
血圧が上がると目、腎臓、循環器系、脳血管系に影響が出やすくなります。
重症の高血圧症では、網膜の出血や網膜剥離などの目の病気が出ることがあり、それがきっかけで心臓疾患を発見することもよくあると言われています。
ネコの拡張型心筋症は、1987年にアミノ酸の一種であるタウン欠乏がその主な原因であると判明しました。
その報告を受けて、市販キャットフードの栄養成分見直しが行なわれ、欠乏しないようにタウリン添加が行なわれました。それ以降、この病気の発症が著しく減少しました。
ところで、高齢のネコでは、甲状腺機能亢進症という病気にもかかりやすくなります。
以前は日本ではほとんど無いとされた病気ですが、長寿のネコが増えるに従って次第に病気にかかるネコが増えてきました。
この病気にかかると心筋症や高血圧症を起こすため、心臓への負担が大きくなります。
最近、ネコの性格が激しくなったなどの異常に気がついたら、かかりつけの先生に早期に相談しましょう。
心臓の病気と栄養素
以上のことから、高齢のネコには心臓の病気のことも配慮して、適正な体重を保ち、心臓にやさしい栄養成分の食事を与える必要があります。
それはすなわち、塩分の含有量が低く、心臓の筋肉に必要なタウリンを充分に含んだ食事ということです。
一般に血液中のタウリン量は長期的な欠乏があった場合に初めて低下してきます。
ですから、血液中のレベルが低くなっているということは、すでに長い間タウリン欠乏の食事を食べていたことを意味します。
その結果、中心性網膜萎縮といった目の病気や心筋症の原因になります。
米国飼料検査官協会 (AAFCO)もネコの給餌試験の一部として全血タウリン濃度を採用しており、AAFCOの基準を満たした食事を与えていれば、成ネコ、子ネコ、母ネコとも全血タウリン濃度が基準値以下になることはないので安心です。
また、カルニチンというビタミン様の成分も心臓の筋肉の活動を支えるためには必要です。
心臓や骨格筋にはその運動を支えるために高濃度のカルニチンが必要です。
ですから、カルニチンを豊富に含む食事(家畜の肉、赤身肉のビーフ缶など)を与える必要があります。
口から食べたカルニチンは血液中に移行して、心臓の筋肉に取り込まれることがわかっています。
市販のペットフードには適切なレベルのカルニチンを含んだものがあります。
さらに、血液中の電解質やマグネシウムのレベルの異常は不整脈や心筋の収縮力の低下などを起こします。
ですからこれらの栄養索も適切に調整されたフードを選びましょう。
加齢と口腔内の病気
口の中(口腔内)の病気は全身に悪影響を与えます。歯周疾患、口内炎、歯の吸収病巣等があると、とても痛いのでじっとうずくまり、食物を食べることさえできなくなります。
このような状況を見ても多くの飼い主は、ただ単に「高齢になったから、活動性や食欲が低下した」と思い込んでいる場合が多いのです。
しかし、実際は口腔内の病気の治療をすると、痛みがなくなり、見違えるように元気を取り戻すことが多いのです。
人間と違ってネコにはあまり虫歯は見られないようです。しかし、その反面、歯周疾患やネックリージョン(歯頚部吸収病巣)、口内炎といった病気がよく見られるので重要視されています。
ネコのロ内炎や歯頚部吸収病巣等は加齢に伴い罹患率が上昇しますが、歯垢・歯石が付着していると、これらの疾患の悪化は促進されると言われています。
歯垢は細菌の塊です。
歯垢・歯石が蓄積すると歯肉炎・歯周炎が進行し、歯周ポケットが深まります。
そうなると歯周ポケットの底で毒性のより強い病原菌が増殖し、さらに歯周組織を攻撃します。
また病原菌は血中にも入ります。
加齢により免疫機能が低下すると、二次感染症が起こったり歯周病が悪化したりします。
どちらも全身に疾病が拡大する恐れがあります。
ネコの場合も、人間と同様に歯磨きによる歯垢除去で口臭や病気の予防効果があるようです。
口腔の健康を生涯保つために口腔内の衛生プログラムを生後早期から始めることが重要です。
歯肉炎も定期的な歯磨きによってかなりコントロールできます。
歯磨きが無理でも、キャットフードの粒を噛むたびに歯の表面を磨き、歯垢や歯石の蓄積をコントロールできる療法食も市販されています。
ただし、すでに進行した歯周疾患を家庭で治療することはできません。
獣医師に相談し、定期的な歯の健康診断をしてもらいましょう。
高齢ネコに推奨できる食事
高齢期には様々な病気にかかりやすくなります。
病気になってから対応するよりは、それらの病気になることを予想して、中年に達した6~7歳頃から食事管理を始めるのが適切でしょう。
その、食事管理の指針は・・・
①肥満を予防し、適正な体の構成成分割合を保つ (リーンボディマスの維持保存)。
②腎臓の病気に配慮して、ナトリウムやリンの取り過ぎを防ぐ。
③ネコ下部尿路疾患(特にシュウ酸カルシウム定石)に配慮し、塩分、タンパク質を控え、尿の酸性化も緩和する。
④心臓の活動をサポートするタウリンやカルニチンを適切に摂取。
ナトリウムやマグネシウムなど電解質にも注意。
⑤歯と口腔内の健康を維持する管理が必要です。
最後に、ドライフードが噛めなくなったから、という理由で缶詰フードを与える方がいます。
これには注意が必要です。
なぜなら、一般の市販缶詰フードはドライ製品よりもタンパク質含有量が高いからです。
高齢のネコにタンパク質を過剰に与えますと腎臓の病気を悪化させかねないからです。
選択した缶詰フードが適切なタンパク質レベルかどうかを獣医師に相談しましょう。